【開催報告】Research Studio2023 Pitch Event
2023年10月21日(土)と22日(日)の2日間、CIC Tokyoとオンラインのハイブリッド形式で、Research Studio2023 Pitch Eventが開催されました。このイベントには、現地参加者とオンライン参加者を合わせて合計140人以上が参加されました。
ご参加いただいた皆様のご協力のもと、盛況の中、本イベントを成功裏に終えることができましたこと御礼申し上げます。
<Day 1>
オープニング
イベント1日目は、T-CReDO副機構長の町野先生からの開会の挨拶でスタートいたしました。
省庁におけるスタートアップ関連事業を、厚生労働省医政局 医薬産業振興・医療情報企画課 ベンチャー等支援戦略室長の山本剛氏と文部科学省研究振興局ライフサイエンス課長の釜井宏行氏からご紹介いただきました。今後、人材育成を含む幅広い支援を受けられることが示唆され、参加者の期待が高まりました。
英語でのピッチセッション
Research Studio海外メンターであるUCSDのDennis Abremski先生やStanford Universityの池野先生を含むメンター陣が出席し、開発戦略策定プログラムの研修を受けた計10チームが5分間の英語ピッチ(13分間のQ&A)を行いました。英語でのピッチ発表の前日に、各チームはDennis先生の事前メンタリングを受け、彼らのプレゼンテーションは非常に高い水準に達し、高評価を受けました。ピッチでは、グループワーク前半で学んだテーマに基づいて、各チームが目指すTarget Product Profileを踏まえ、Problem、Solution、Technologyなどの要素を網羅的に説明しました。また、質疑応答の時間においてResearch Studioメンター陣から鋭い質問が出され、洞察に富んだ対応がなされていました。
医療機器セッション:大阪大学の森口先生が司会を務められ、5チームがピッチを行いました。
医薬品セッション:本学客員教授の松本先生が司会を務められ、5チームがピッチを行いました。
選考結果
英語ピッチ終了後、各大学から選ばれた委員による選考会が開催され、事業化策定プログラムに進むチームが選ばれました。
多用な経験を持つメンター陣からの幅広い意見に基づき、選考基準として事業化プログラムへ進展できる段階にあるかだけでなく、将来の海外展開に備えた知的財産権の確立なども考慮されました。その結果、6つのチームが事業計画策定プログラムに採択されました。当初、選考チームは5チームを予定していましたが、Unmet medical needsの観点から最高点を獲得した1つのチームが6つ目として採択されることとなりました。
11月からの事業戦略策定プログラムに進むチームは下記の6チームです。
– 松井 雅章氏 東京核酸合成株式会社「がん溶解性ヘアピン核酸対」
– 横崎 恭之氏 株式会社抗体医学研究所「線維症の進⾏を⽌める医薬を世界に先駆けベッドサイドへ」
– 親泊 政一氏 徳島大学先端酵素学研究所「小胞体ストレスを標的とした画期的治療薬開発」
– 米澤 則隆氏 株式会社スパインクロニクルジャパン「骨粗鬆症性脊椎骨に対する椎体補強インプラントによる新術式の開発 」
– ⾼橋 賢氏 岡⼭⼤学「ヒト臓器チップによる⾰新的薬物試験システムの開発」
– 淺野 航太氏 千葉大学「がんサバイバーのQOL向上に繋がる「診断・治療一体型医療機器LTマッサージ」の開発・事業化」
このPitch Eventは、革新的なビジネスアイデアを育て、成長させる重要なステップであり、今後のプログラムでの成功を期待しています。続報をお待ちください。
<Day 2>
Beyond JAPAN Zero to X (JETRO-LA)との合同セッション
イベント2日目は、交流を促進する目的にBeyond JAPAN Zero to X (JETRO-LA)との合同セッションが行われました。UC San Diego, Institute for the Global Entrepreneur (IGE)のDennis Abremski先生から、 Beyond JAPAN Zero to X に関するご紹介がありました。引き続いて、このプログラムに参加した先輩チーム7組が5分間のピッチを行い、各チームの事業や海外での研修内容などを紹介しました。
パネルディスカッション
町野 副機構長がモデレータを務め、三菱総合研究所 吉田様、JETRO 小倉様、東京工業大学 辻本先生、CIC Japan 加々美様、新生キャピタルパートナーズ 藤波様の5名をパネリストに迎えて、スタートアップ起業支援エコシステムの現状と今後の展開について活発な議論がなされました。また、議論の途中で会場にいる参加者から質問があり、それらに対してパネリストが応える場面もたびたび認められました。
Research Studio Alumni イベント
Research Studioの卒業生たちが集まるAlumniの会が開催されました。2018年以降の参加チームが初めて実際に顔を合わせるよい機会となりました。第1回Research Studio卒業生の野上氏が司会を務め、過去5年間にResearch Studioに参加したチームの中から、今回は11チームが近況について報告しました。過去の参加チームメンバー間の交流のみならず、先輩チームと今年度の参加チームとの交流も盛んに行われました。また、メンターやチューターも近況報告を行い、新旧メンバーが共に集い、交流を深める有益な機会となりました。
クロージング
荒川機構長より閉会のお言葉をいただき、2日間にわたるイベントを終了いたしました。