医工連携

開催報告

臨床現場観察実習 ニーズ探索ワークショップ(2023/01/27)

真の医療ニーズの見つけ方がオンラインで体験できます

2023年1月27日(金)、オンラインによる臨床現場観察実習、ニーズ探索ワークショップを開催いたしました。腎泌尿器外科 池田篤史先生にご協力いただき、膀胱鏡による検査および手術を題材に、観察による「気付き」をニーズに落とし込む練習を目的とするワークを行いました。

今回の具体的な詳細は以下の通りです。
① 膀胱鏡検査の所見記載体験
膀胱鏡の検査動画を視聴後、検査結果をMiroへ書き込み、専門医が解説しました。所見の見つけ方や記録方法が思った以上にアナログで難しいことであることが認識できました。
② 膀胱鏡を用いた膀胱癌に対する手術動画を用いたニーズ探索
手術動画を視聴後、疑問点ををMiroへ書き込み、専門医が回答した後、現場の困りごとをピックアップしながら、医師からのフィードバックをうけました。
‣挙げられたニーズの種を文章で記述し、内容ごとに整理しました。今回は、画像検査の現状、癌の見落としへの対処、手技の教育・学習、還流水の取替・管理などについて、困りごとが隠されていることに気づくことができました。
最後に、池田先生よりニーズ探索発のプロジェクトについて実用化推進の事例紹介していただきました。

検査動画から病変の場所、形状等を展開図に示すこと・病変を見つける診断の難しさを体験したことで、この困りごとを改善するためのプロジェクトの重要性を理解することができました。
池田篤史先生の丁寧なご解説のおかげで、受講生の理解も深まったことと思います。ご協力くださりありがとうございました!

受講生の声

◆医療機器製造販売企業・男性
医療機器開発の着想は現場を見ることが大事だと再認識できました。動画を活用しながらインタラクティブに行ったため、架空の設定のワークショップではなく、現実のニーズ探索であるように感じられました。

◆医療機器製造販売企業・男性
手技のあるべき姿を先生と一緒に学べたことはとてもよかったです。先生にとっても新たな気づきがある会になっていたら幸いです。Drが期待するようなQOLを高める機器だけでなく外回りの医療従事者なども含めて業務を軽減するような技術も求められていると思います。コメディカルの方々とも関われると医療に参入しやすいビジネスが生まれると思いました。

◆製薬企業・女性
内視鏡のリアルな動画で難しさを実感しました(手技+所見)。 先生が途中でいろいろと「こういうことがもっと便利になったら」のように「不」について話していらしたので、そういうものをもっと知りたいと思いました。

臨床現場の医師から生の声を聴ける貴重な機会としてご好評いただいております。医療現場に慣れていない初心者の入門編として、医療機器開発を目指す企業の方、医療ニーズ・医療機器開発にご興味のある研究者の方はご参加をご検討くださいませ。