Research Studio Catapult〜Launching Medical Innovation〜開催報告
AMED事業の一環として開始した「Research Studio powered by SPARK」は、これまで23チームがプログラムを修了し、それぞれが次のステージへの成長に向けて活動を加速している。過去4年間の活動の振り返りと今後の飛躍を目論み、「過去の参加者、今後の参加希望者、メンター陣」と「投資家、経営人材、支援機関」といったスタートアップエコシステムを形成するコミュニティーを接続するイベント「Research Studio Catapult」を、2022年1月29日(土)にCIC Tokyo & オンラインでハイブリット開催した。
Pitchセッションは、Research Studioチューター陣が座長で、Alumni達のピッチに対しては、Research Studioの誇るメンター陣が指定コメンテーターとして今後への期待も込めた総括的コメントを送った。それぞれのAlumniが過去のプログラム参加の経験を糧とした素晴らしい発表をしていた。
メンター座談会では、Research Studioにメンターとして参加した経験者らが、今後さらに医療イノベーションのネットワークを発展させるためすべきことについて、メンター側の視点から核心にせまる熱いディスカッションがなされた。
現地とオンラインを合わせて150名超もの参加があり、4時間の長時間に渡るセッションを盛況のうちに終了した。会の冒頭と最後に、文科省ライフサイエンス課、慶應義塾大学、大阪大学、JETRO茨城、厚生労働省経済課ベンチャー等支援戦略室、CIC Japan梅澤氏からもコメントを頂いた。来年度以降も、これら協力機関と連携しながら医療イノベーションの飛躍にむけてResearch Studioプログラムを継続していく。
会の冒頭は、町野先生司会で4年間のプログラム運営にご協力いただいた文部科学省ライフサイエンス課 建部氏、慶應義塾大学 副島先生、大阪大学 中谷先生からのOpening Remarksで始まった。
続いてピッチセッションではResearch Studioのチューター陣が座長をつとめた。Research Studio2018から2021の4年間のAlumni達から8分のピッチが行われ、それぞれのピッチに対してResearch Studioメンター陣からの指定コメントがなされた。
医薬品等セッション (座長:斉藤 広幸)
江﨑 寛季 BFACT株式会社 /名古屋大学
松井 英則 北里大学 (参加チーム名:HAPY)
伊藤 達夫 株式会社ポワロシステム/川崎医科大学
小野田 晃 北海道大学(参加チーム名:NGENIESS Biosciences)
再生・デジタルセッション (座長:渡邉 真哉)
野上 健一 株式会社メトセラ
池田 篤史 筑波大学(参加チーム名:VesicA Intelligence)
近藤 崇弘 慶應義塾大学/株式会社ALAN
デバイスセッション (座長:野口 裕史)
花之内 健仁 大阪産業大学(参加チーム名:Bio-MIT)
中村 秀剛 アットドウス株式会社
田中 武雄 メディギア・インターナショナル株式会社
どのAlumniのピッチもResearch Studioの参加経験を糧に個々様々な経験を積み、内容が洗練していた。また、開発フェーズが進んでいるチームも多く、興味深い発表がなされた。メンター陣からは、チームの成長を顕著に見ることができたとのコメントを多く頂いた。
会の途中、筑波大学エクステンションプログラム(グローバル医薬品・医療機器開発マネジメント講座)のAlumni 1期生の高野氏より勉強会「tri-stars」のご紹介があった。各業界の優秀な人材が集う会であり、Research Studioのネットワークともつながるメンバーも多く、イベント終了後にたくさんの方から参加希望の連絡が届いた。
続いて、メンターによる座談会セッションを町野先生座長のもと行った。元テルモ安田氏、JOMDD野口氏、慶應義塾大学 藤岡氏、CIC Tokyo 加々美氏の4名の方々で、「医療イノベーションのネットワークを発展させるためには?」というテーマでメンターの本音を熱く語って頂いた。
Perspective SessionとしてResearch Studioの来年度の予定を小栁先生より説明があった。来年度よりResearch Studio は、スケールアップしたプログラム として邁進する計画である。JETRO 茨城より吉田氏、厚生労働省経済課ベンチャー等支援戦略室より田中氏、CIC Japanより梅澤氏に、今後の医療系のスタートアップエコシステム形成に向けたResearch Studioへの期待の言葉を頂いた。
最後に筑波大学T-CReDO荒川機構長から閉会挨拶が行われた。4時間にわたるセッションへ延べ150名超の参加があり、盛況のうちに終了した。今後もResearch Studioでは多くの医療アントレプレナーを送り出すCatapultの役を担っていく。