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リサーチスタジオ

開催報告

【参加報告】SPARK GLOBAL Meeting 2026

開催期間:2026年6月15日〜17日
開催場所:フィンランド・ヘルシンキ(Hilton Helsinki Kalastajatorppa 他)

1. 概要

2026年6月15日〜17日にフィンランド・ヘルシンキで開催された 第12回 SPARK GLOBAL Meeting に参加した。

▶SPARKとは

SPARKとは、基礎医学研究の成果を医薬品や診断薬などの実用化へとつなげるトランスレーショナルリサーチ(橋渡し研究)を推進するため、2006年にスタンフォード大学医学部のDaria Mochly-Rosen教授が設立した教育・メンタリングプログラムである。研究者に対して、創薬・診断薬開発に関する専門知識、研究資金、知的財産・特許戦略、薬事規制対応、事業化・資金調達など、研究成果の社会実装に必要な幅広い支援を提供している。
※SPARK Global(URL: https://sparkglobal.io)
筑波大学は、 SPARK Japan の活動拠点の1つとして、2018年から実施する「Research Studio」を基盤に、人材発掘から開発・事業計画策定、海外研修までの段階的な人材育成と伴走支援を組み合わせたプログラムを実施している。

本ミーティングは、世界各国のSPARKプログラム関係者が一堂に会し、トランスレーショナルリサーチの推進、教育プログラムの強化、国際連携の深化を目的に開催されている年次集会(ネットワーキングイベント)である。 今年度は SPARK Finland 10周年、そして SPARK at Stanford 20周年という節目の年でもあり、各国の代表者がこれまでの成果を共有し、今後の発展に向けた議論を行うプログラムが企画された。アフリカ、欧州、北米、アジア、オセアニアなど、世界30か国以上からSPARKプログラム関係者約70名が参加され、日本からは、本学のみならず、慶應義塾大学、九州大学も参加した。

2. プログラム内容
 2.1  6月15日(月)【午後】

●SPARK Nordic Live Mentoring Event
フィンランドSPARKから3件のプロジェクト発表(Non-confidential)が行われた。アーリーステージな研究内容ではあったものの、本ミーティングに参加した各国のSPARK関係者からのメンタリングで活発な議論が行われた。
●SPARK Global20周年/Finland 10周年記念イベントとして、約150名が参加するSPARK Global Celebrationが行われた。
その中で、SPARKの歴史と国際ネットワークの成長について説明があり、SPARK Finland の Pasi Sorvisto 氏からは「フィンランドの教育・研究・協働の伝統が、SPARKの革新的なネットワークを支えている」、SPARK GLOBAL 創業者 Daria Mochly-Rosen 氏からは「SPARKは、研究成果を患者のための解決策へとつなぐ世界的コミュニティへと成長した」とのメッセージがあった。

 2.2  6月16日(火)
  2日目は以下のプログラムが行われた。
  ・Stanford SPARK の経験共有(Daria Mochly-Rosen氏)
  ・教育プラットフォームのデモ
  ・基調講演:Outi Vaarala 氏(Orion Pharma社) 講演テーマ「免疫学・自己免疫疾患研究の最新動向」
  ・SPARK GLOBAL の進捗報告
  ・各拠点からSPARKにかかるプロジェクトの1年間の進捗報告
  ・ラウンドテーブルディスカッション(資金調達について)
  ・ワーキンググループミーティング

 SPARK GLOBAL では以下の4つのワーキンググループが活動しており、今回の会議でも議論が行われた。
 ① Programs & Education(研修・メンタリング・フェローシップを通じたプラットフォーム構築)
 ② Partnerships & Funding(国際連携と持続可能な資金確保)
 ③ Innovation & Impact(トランスレーショナル研究の推進と社会的インパクト創出)
 ④ Communications & Branding(ネットワークの認知向上と広報戦略)

 2.3  6月17日(水)
 3日目は以下のプログラムが行われた。
  ・SPARK Educational Platform研修
  ・「SPARKプロジェクトは本当に成果を出しているのか?」アンケート結果報告(Will Goodyer氏)
  ・パネルディスカッション「政府・大学からの支援獲得戦略」
  ・ラウンドテーブルディスカッション
  ・SPARK GLOBAL の将来展望
  ・2027年度SPARK Japanによるつくば開催予告
  ・閉会挨拶・集合写真


3. 所感・学び
SPARKは、研究成果の社会実装を支える仕組みとして世界的に評価されていることを再確認した。Stanford SPARKの教育プラットフォームは各国で共通教材として使われ、国際標準となる可能性が高い。また、各国の制度や文化を踏まえた資金調達方法が共有され有益だった。多様な参加者との交流を通じ、共同研究や教育連携の可能性も感じられた。

4. SPARK GLOBAL Meeting 2027 in Japan開催予告
最後に、次回のSPARK GLOBAL Meeting 2027 は、SPARK Japanにおいて、2027年9月23日(木)~25日(土)につくば市で開催する旨、本学T-CReDO副機構長の町野より予告案内を行った。
慶應義塾大学および九州大学とも協力しながら、企画運営を行っていくことを確認した。

5. まとめ
SPARK GLOBAL Meeting 2026 は、トランスレーショナルリサーチの国際的潮流を理解し、世界のSPARKコミュニティと連携を深める貴重な機会となった。 特に、教育プラットフォーム、資金調達戦略、国際連携の重要性を再認識し、今後の国内活動に活かすべき示唆を多く得た。来年度の日本開催では、上記活動を更なる後押しできるようなミーティングを開催できるよう事務局として準備を進めていきたい。